レポート→2020/9/14 いろんな素材に青写真(サイアノタイプ) その1

さて、ひとりで言ってるモニワー(モニターワークショップ)。
まだひとつも浸透してない中、クラフトコーラ+フライパングラノーラづくりの一週間後に開催したのは、「いろんな素材に青写真(サイアノタイプ)」のワークショップ(※なんだか時間がなくて報告がだいぶ遅れてまいました…)

まず、モニワーとは、体験することをワークショップの形になるように、どれぐらいの時間・準備・材料が必要かを検証するような段階のワークショップのこと。
少数精鋭にしてやってるのも、意見やアドバイスが言いやすくなるのではないかと思い。

今回の「いろんな素材に青写真(サイアノタイプ)」のワークショップも募集人数は5名。
参加してくれたのは2名。そのうち1名は、岡之山美術館の学芸員さん。
あちらでもアート系のワークショップもされるし、何か参考になればと誘ってみました。

少数精鋭と言えど、2名はさすがに少ないかと思いきや、案外ちょうどいい。
講師の立場でも実験的なこともできて、あれやこれやと楽しみながらできた感じで。

青写真(サイアノタイプ)のざっくりした説明は以下。

日光写真とも言い、鉄塩の化学反応を利用した写真・複写技法。光の明暗が青色の濃淡として映るのでこう呼ばれる。
印画紙になる支持体に専用の液体を塗って乾かす。そこにネガや植物などをおいて日光に当てる。
露光すると、光がとおらないところが白くなり感光した部分が青くなる。
フィルムを使う写真は、銀塩写真といわれていて、銀の科学反応で濃淡を写す。サイアノタイプは鉄塩の科学反応で、黒色ではなく青色で濃淡が写される。
コピー機ができるまでは、図面の模写にサイアノタイプが使われてた。そのことから転じて未来の計画などを示すことを「青写真」と呼ぶ。

この材料について

・クエン酸鉄アンモニウム(黄緑)
食品添加物としても使われるもの。医療においては造血薬としても。

・フェリシアン化カリウム(赤)
フェリシアン化カリウムは写真技法で昔から使われてるもの。
ちなみにシアン化カリウムは毒性あるあの青酸カリ。フェリシアン化カリウムには毒性がない。

・精製水

黄緑と赤が合わさって、黄色い液体になる。それを支持体に塗って紫外線が当たるとだんだんとグレーのような色に。
「え、仕上がりグレーなん?」
いえいえ、この薬液を水洗いで落とすと、青色に変化。
さらに漂白剤が入った水にさらすと、鮮やかな色に。
もちろん、この黄緑と赤の割合を買えれば、自分好みの青色に仕上げることも可能。
それだけで楽しみが広がってくるような気がしますね。

支持体に使うのは、布(トートバッグ)とケント紙やオイルペーパー、クラフト紙、杉原紙など用意してまして。
最初に薬液を作るところから。

この液を新聞紙の上で支持体となる紙などに塗る作業(写真は撮りそびれ)をして。

トートバッグはすでに薬液を塗ったものを使ってもらって、そこにその場で採集した葉っぱや草を置いて露光。
仕上がると葉っぱのところだけが光通さないので薬液が反応せず白いままになります。

日当たりが良さそうなところで、しばし露光。
ちなみに置いたものがしっかりと固定されてる方が、はっきりくっきりな輪郭が出てくれます。
なので、上から透明のビニールをかぶせてピタッとさせてみたけども、やっぱりガラス板や厚めのアクリル板の方が重みがあって楽かも、と。
次にやるときは道具も考えてやってこう。

その2につづく…

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